特許取得にかかる時間
特許を取得するには、いったいどのくらい時間がかかるのかしら?
まず、特許を出願してから権利化されるまでの流れは、こちらのリンクからご覧ください。
特許を取得するためには、出願後に「出願審査請求書」を特許庁に提出する必要があります。この審査請求をすることによって初めて、その出願が「内容の審査待ち」の列に並ぶことになります。
なお、審査請求が可能な期間は出願日から3年以内であり、この期間はそれぞれですので、ここでは「審査請求をした後」にかかる時間を見てみましょう。また、「早期審査」という審査を早めてもらう手続きもありますが、それも今回は割愛します。
手元の出願を調べますと、「審査請求から最初の審査結果が来るまで」に、現在 約10カ月前後かかっているようです。
この審査結果がマル(特許査定)で、すぐに登録料を納付すれば、約1カ月で権利化となります。つまり出願後すぐに審査請求をした場合、最短で出願から約1年位で特許になっている事になります。
ただし、ここでバツ(拒絶理由通知)となった場合は補正書や意見書を出し、再度審査となります。そこからまた、審査結果が送られてくるまで現在 約3~4カ月です。
実際には審査でスムーズに特許査定が出る方が少なく、さらに拒絶は1度とは限りません。そのため一般的なケースでは、拒絶→対応を重ねた後、審査請求から約1年4~8カ月後くらいで特許になっているようです。(もちろん、権利化を断念するケースもあります。)
審査請求は期限ギリギリまで検討する事が多いため、審査請求までの期間(0日~3年)を含めると、今現在、2018年~2019年の出願が特許を取得している印象です。
もっと早く権利化したい場合は、先に述べた「早期審査」や「スーパー早期審査」という審査までの期間を早める手段があります。また出願内容を事前に調査・検討し、できる限り審査で拒絶されない出願にすることも、当然ながら権利取得までの期間を短くし、費用を抑える近道となります。
※ この調査は一事務員の2022年9月時点の実感であり、特許庁の繁忙度や出願内容によっても取得にかかる時間は変わってきます。